ハンバーガーの具材について
僕はハンバーガーのプロなんですよ。
正確に言えば「元プロ」
どういう意味かっていうのはいずれ話しをするとしまして、今回はハンバーガーの話を書きたいと思います。
ハンバーガーは「バンズ」と呼ばれるパンに、「パティ」と呼ばれる肉のミンチを整形したものを挟んでいる食べ物です。
安い製品はバンズにソースとパティとピクルスだけ挟んでいます。チーズをトッピングすれば、肉とチーズとソースにピクルスといった具合。
値段が高い製品になればなるほど具材がたくさん増え豪華になります。
卵がトッピングされたり、野菜が沢山入っているもの。
ベーコン、たまねぎ、トマト、などなど彩り豊かなものが様々あり、味に複雑性が生まれ美味しさとなっています。
この、具材を挟む順番、皆さん気にしたことがありますか?
パティの位置は?
下側のバンズにソースを塗り、その上に乗るのは。。。
パティ(肉)ですか?それとも野菜ですか?
皆さんがよく行くマクドナルドやモスバーガーなどを想像してみてください。
バンズの上に直接肉が乗っていますね。
では、チェーン店ではない、「グルメバーガー」と一般的に呼ばれているハンバーガー屋さんのハンバーガーを思い浮かべてください。
普段そういう店にいかれない人は画像検索をしてみてください。
「グルメバーガー」を検索してみると挟む順番は様々です、バンズのすぐ上にパティがあるものもありますが、レタスを一番下に挟んでいるものも多く見受けられると思います。もちろん例外も多くありますよ。
ハンバーガーを食べるときを想像してください。
グルメバーガーとなると、大きすぎてナイフで切って食べる人もいますが、大体の人はその形を維持したままかぶりつくと思います。
このとき、人間の舌が最初に当たるのは下のバンズですが、その次に来るのはパティ(肉)です。
舌が直接触れる場所が早いほど、その味を強く感じます。
つまり、挟まれた具材が下にあればあるほど、味の主張が大きくなるのです。
試しにチーズバーガーをひっくり返して食べてみると
チェーン店で販売されているチーズバーガーを試しに上下逆さまにしてかぶりついてみてください。
チーズが下になったことで、よりチーズの味を感じることができるようになると思います。
この現象を利用して、パティより下にチーズを挟んでいるグルメバーガーも見受けられます。
これを考えると、より肉の味を感じてほしければ一番下にパティを持ってくるべきだということになります。
ただ、造り手側の気持ちはそうだとしても一筋縄ではいかないのです。
それが肉汁の問題です。
肉汁あふれるハンバーガーは美味しそうだけど
かぶりつくことでパティから溢れる肉汁。
想像するだけで美味しそうです。
先程書いたようにパティが一番下ならより肉の味を感じられるわけですから、
より肉の旨味を主張させたければそうするべきです。
しかし、この肉汁が問題となります。
バンズに直接パティを置くと、
その溢れる肉汁が時間を置くとともにバンズに吸い込まれます。
こうなると、せっかくのハンバーガーも一番下はベチョベチョになってしまうのです。
大きいハンバーガーであればあるほど、食べるのに時間がかかります。
長く味わうこともできるし、満足感も大きくなりますが、
時間がかかればかかるほど肉汁が滴ってしまうのです。
グルメバーガーは店舗で肉を叩いてひき肉にしたり、
もしくは部位や品種にこだわりとてもジューシーなパティを作って使用しています。
なので、肉汁が出ても長時間安定した美味しさを保てるように、一番下に野菜を入れたりします。
また他にも油分の多いソースをバンズに塗ったり、バターを塗ったりすることでも水分がバンズに染み込みすぎるのを防ぐこともできます。
野菜が下でも問題なく美味い
肉が一番下でないことをデメリットのような書き方をしてしまいましたが、
それでも全く問題はありません。
メリットとしては、
あっさり食べることができる。
脂分を好まない人も多いですし、ハンバーガー屋は脂肪分の少ない赤身肉を使用することも多いです。
野菜程度では消えない肉の旨味
グルメバーガーのパティからあふれる旨味は、レタスの一枚や二枚挟んだ程度では負けません。
野菜に合うソースを使ったり、それに肉汁が合わさり味の複雑性が増し旨味へと繋がります。
意識して食べてみよう
ハンバーガーの美味しさは全体の調和です。
製品の開発者はそこまで考えて作っています。
是非、今度ハンバーガーを食べる機会があれば、
かぶりついたあとの断面を見ながら、挟まれている具材の旨味を感じ取ってみてください。
ハンバーガーについての記事は、こちらもあります。
定義と価格についてです。参考に指定いただければと思います。