私は昔からテレビが、とくにバラエティ番組が好きです。
レコーダーに撮りためては、逃さずにチェックし、気に入ったものならセリフまで暗記してしまうくらい何度も見たりしていました。
最近ではTVerなどもあるため、見逃しもすることがなくなってきています。
街ブラ系やトークバラエティ、芸人同士がふざけあってるだけでも見ていて楽しいです。
しかし、どうしても嫌いな番組もあります。
それは人を騙して笑いに変えるドッキリ系の番組です。
今回、どうしてドッキリが苦手なのか自分の中の考えをまとめてみようと思いました。
驚かせる系とモニタリング系
冒頭にも書いた通り、私はバラエティ番組が大好きです。
人を笑わせてくれる手法というのは様々なもので、その中に当然ドッキリというのもあります。
驚かせる系とは
私が小さい頃のドッキリ番組は、道を歩いていると突然水鉄砲で撃たれたり、はたまた落とし穴に落とされたり。
コラおじさんなんていうのもありましたね。歳がバレますね。
驚いた人を見せられてそれを笑う、という単純構造がとても好きでした。
おそらく、当時の私はドッキリ番組というものが好きだったのかもしれません。
今はドッキリ番組が始まろうとするとチャンネルを変えてしまいます。
単に大人になって考え方が変わったのかと思ったこともありましたが、
今のドッキリと、昔のドッキリでは変わってきているものがあります。
それは、「単純に驚かせる」だけだったものが「モニタリング」というものに変わってきたことです。
モニタリング系とは
モニタリングとは、ずばり「観察」という意味です。
この場合は「人間観察」という意味合いになっていると思います。
どうやら、私はこのモニタリング系とも言えるドッキリ番組がどうしても好きになれないようです。
次からはそれが何故かということを考えていきたいと思います。
見ていて可哀想になる
モニタリングは単純に驚かされた人を見るということではなく、
その人が困っている様子、怒っている様子、悲しんでいる様子、はたまた途方に暮れている様子、などを時間をかけて観察する。
これを見ていると、とてもじゃないけど笑う気分になれないのです。
集団で嘘をついて、困ってる人間を笑うという構図に見えてしまい、
私には弱い者いじめを見させられているような感覚になります。
見ていてとにかく可哀想。
こんなに困っている人がいるのに、それを見て喜んでいる人が怖い。
後で騙された人のケアをしているとは思いますが、
そこに行き着くまでに与えられた不快感などは考えるだけでも本当に辛いと思うんです。
私は番組を見ていると、もし自分自身だったらどうなのだろうかということもいつも考えてしまいます。
感情移入しやすいという性格も関係してきそうです。
調べてみるとこのような性格の人が、番組で不快に感じる現象に名前がありました。
共感性羞恥症とは
自分以外の誰かが辛い状況に陥ってしまっている様子を見ると、その感性を共感してしまう。
つまり自分も同じように、怒られたり、恥をかいたり、悲しんだり、している気分になってしまうこと。
これを「共感性羞恥症」と呼ばれるいうものだそうです。
確かにドラマとか映画も苦手で、作り話だとわかっていても主人公が辛い目にあっているシーンなどはチャンネルを変えたくなります。
なんなら音楽とかアニメなんかでも泣きます。
あらゆる事象を自分のことに置き換えてしまうため、それがひどい状況であればあるほど、辛く悲観的な気持ちになってしまうのです。
必要以上に相手の感情に敏感になってしまう。
だから、最近のドッキリにある傾向、騙された人が地獄に落ちれば落ちるほど笑いに変える「モニタリング系」というものが見るに耐えられないのです。
しかしこの共感性羞恥性は、言い換えると「相手の気持に寄り添える」ということです。
相手の感情を察することで、人といい関係を築くことに役立てられるかもしれません。
一般人がやったならゆるされるのか。
ドッキリのように、人を驚かせるといったイタズラのようなものは昔から当然ありました。
かくいう私も、隠れて誰かを驚かすなど小さい頃はしていました。
(もちろん今は、そんなお茶目さんなことはしていません。)
ただ、このようなドッキリを一般人が大人になってもやったりしているのを見かけます。
You Tubeなどがそれにあたります。
仲間うちの軽いノリでしたら許せるのですが、テレビ番組のように手の込んだ者を見るとやはり私には辛いです。
それとは別に、いわゆる迷惑系ユーチューバーのようなものでは一般人を巻き込むような人も見かけます。
私みたいに見ただけでも辛い気持ちになるのに、された方はもっと嫌だと思います。
芸能人なら仕掛けられた側に「オイシイ」という見返りがあるかもしれませんが、
一般人はただ嫌な気分になっただけ、動画を公開した迷惑系ユーチューバーだけが得をする構図です。
彼らは動画が炎上すれば尚嬉しいと考えていますから、社会的制裁を受けるまで続けることでしょう。
おわりに
なぜドッキリ番組が苦手なのか?ということを今回はまとめさせていただきました。
今回、記事を書く上で知ることができた「共感性羞恥症」。
この症状も私個人の問題に過ぎないのかもしれませんが、
やはりお笑い番組を見るのは好きなので、少しは気持ちを楽にしてテレビを楽しんでいきたいと思います。